酔郷
よいさと
名詞
標準
文例 · 用例
酔郷、そこには地獄もなく天国もない、悪魔もゐなければ仏様もゐられない、まさに酔楽々だ、無我飄々だ!
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
「応識間中官爵貴、探幽使者酔郷侯」と云ふを見てこれを知る。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
枕山は酔郷の中に遠く古人を求めた。
— 永井荷風 『下谷叢話』 青空文庫
それから前菜はいうまでもないが、なんでも、美味い料理をどしどし持ってこい」 卓の賑わう間を、お互いに頬杖などして、四壁を見ると、金箔板の聯(柱懸け)に朱を沈めた文字で、風ハ滞ル柳陰太平ノ酒旗酒ハホドク佳人ノムネノ縺レ杏花アマクシテ志イマダシシバラク高歌シテ酔郷ニ入ラム などとある対句が読まれる。
— 吉川英治 『新・水滸伝』 青空文庫
これは、一方に小我的夢幻性を立てたので、之に對して忘我的醉郷を設けられたのである。
— 岩野泡鳴 『神秘的半獸主義』 青空文庫