燬
燬
名詞
標準
文例 · 用例
こは我慾火の勢を得て、我智慧を燬くにやあらん。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
またあれば落日の色に、夢|燃ゆる、噴水の吐息のなかに、さらになほ歌もなき白鳥の愁のもとに、いと強き硝薬の、黒き火の、地の底の導火燬き、※オロンぞ狂ひ泣く。
— 北原白秋 『邪宗門』 青空文庫
紅の、戦慄の、その極の瞬間の叫喚燬き、※オロンぞ盲ひたる。
— 北原白秋 『邪宗門』 青空文庫
はた、裂くる赤き火の弾丸たと笑ふ、と見る、我燬き我ならぬ獣のつらね真黒なる楽して奔る。
— 北原白秋 『邪宗門』 青空文庫
いづこにかうち狂ふ※オロンよ、わが唇よ、身をも燬くべき砒素の壁夕日さしそふ。
— 北原白秋 『邪宗門』 青空文庫
載せきたる板硝子過ぐるとき車|燬きつつ落つる日の照りかへし、そが面噎びあかれば室内の汚穢、はた、古壁に朽ちし鉞一斉に屠らるる牛の夢くわとばかり呻き悶ゆる。
— 北原白秋 『邪宗門』 青空文庫
光の斑燬けつ、断れつ、豹のごと燃えつつ湿める径の隈。
— 北原白秋 『邪宗門』 青空文庫
ただ刹那、千年に一度現るるかの星こそは、われとわが醸みにし酒の火の飛沫、――濃き幻のしたたりに天さへ燬けむ。
— 北原白秋 『第二邪宗門』 青空文庫