茶台
ちゃだい
名詞
標準
文例 · 用例
お茶台に茶碗が伏っているじゃありませんか、お茶台に茶碗を伏せる人は、貴下|嫌だもの、父様も。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
御約束通り渋茶でござって、碌にお茶台もありませんかわりには、がらんとして自然に片づいております。
— 泉鏡花 『春昼』 青空文庫
途方もない、乱暴な小僧ッ児の癖に、失礼な、末恐しい、見下げ果てた、何の生意気なことをいったって私が家に今でもある、アノ籐で編んだ茶台はどうだい、嬰児が這ってあるいて玩弄にして、チュッチュッ噛んで吸った歯形がついて残ッてら。
— 泉鏡花 『清心庵』 青空文庫
」 と婦は軽く呼吸を継いで、三味線の糸を弾くが如く、指を柱に刻みながら、「私、お知己でもないお方をお呼び申して、極りが悪いものですから、何ですか、ひとりで慌てしまって、御茶台にも気が付きません。
— 泉鏡花 『浮舟』 青空文庫
」 婆やは蜜柑と紅茶をもって来て、喫茶台のうえに置いて行ったが、「蜜柑はよくないが、少しぐらいいいだろう。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
庭を横截って二人で上がって行くと、書棚や椅子や額や、雑書雑誌などの雑然と積み重ねられたなかで、子供の庸太郎が、喫茶台の上と下に積んであるレコオドのなかから、彼女に向きそうなチャイコフスキイのアンダンテカンタビレイをかけてくれた。
— 徳田秋声 『仮装人物』 青空文庫
この旧穢多の家で私はわざと旧習を破って見せるために、茶を貰いたいといったら、立派な朱塗りの蓋つきの茶台で私その他にも茶を出した。
— 内藤鳴雪 『鳴雪自叙伝』 青空文庫
このごろの芝居ではお盆でだすが、一人だと茶台――真中に穴のあるものでも出した。
— 長谷川時雨 『流れた唾き』 青空文庫