紛い物
まがいもの
名詞
標準
文例 · 用例
本物が三百両するものなら、紛い物や写しは、よく出来ていても三匁や五匁で買えます」 と言うのです。
— 茶碗割り 『銭形平次捕物控』 青空文庫
連関は紛い物とは思えない明白だ。
— H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft 『チャールズ・デクスター・ウォードの事件』 青空文庫
とにかく、彼は紛い物たちが描くミンチパイな夢とは違った芸術品を創作しようとするのだし、それは命ある画家の制作物が、通信教育の漫画描きがでっち上げたものと違うのと同じようなものなんだ。
— H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft 『ピックマンのモデル』 青空文庫
夢を見ていたのか、さもなければ時間と空間が紛い物になってしまったのだ。
— H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft 『時間からの影』 青空文庫
たった一粒身に着いていた珊瑚珠も、小間物屋に見せれば、それは練玉という紛い物だと分って、お金にはならず、腹が立つやら悲しいやらで涙も出ません。
— 吉川英治 『江戸三国志』 青空文庫
人々はあまり濁りなく安定しすぎていることで、この善意をコシラエモノ、マガイモノだと思うかも知れないが、善意は濁りがないに越したことはない。
— 坂口安吾 『『異邦人』に就て』 青空文庫