隠険
いんけん
名詞
標準
文例 · 用例
侯はビスマークの大胆雄略なく、又メツテルニヒの隠険佞悪なしと雖も、其専制主義を喜び、宮廷的攻略に長ずるに至ては、侯は稍此二人に類似したる所あり。
— 鳥谷部春汀 『明治人物月旦(抄)』 青空文庫
だから、あわよくば、彼のこの隠険な不正行為をあばいて、吠面をかかせてやりたいものだとさえ思っていた。
— 江戸川乱歩 『陰獣』 青空文庫
それは一つ一つ、血みどろで、隠険で、邪悪で、一読肌に粟を生じる体の、無気味ないまわしいものばかりであったが、それが却って読者を惹きつける魅力となり、彼の人気は仲々衰えなかった。
— 江戸川乱歩 『陰獣』 青空文庫
容顏隱險の氣を帶び、耳敏く、氣鋭し。
— 泉鏡太郎 『蛇くひ』 青空文庫
と云つて少しも隱險な心地はなく、友人には明るく情誼を盡しはするが、私のやうな單純で、くわつと熱して物事を裁いたり、行ふたりする者には喰足りなく思はれた行状が屡々あつた。
— 生田葵山 『永井荷風といふ男』 青空文庫
侯はビスマークの大膽雄略なく、又メツテルニヒの隱險佞惡なしと雖も、其專制主義を喜び、宮廷的攻略に長ずるに至ては、侯は稍此二人に類似したる所あり。
— 鳥谷部春汀 『明治人物月旦(抄)』 青空文庫