甲と乙
こうとおつ
表現
標準
the former and the latter
文例 · 用例
吾々の見た蟻や蜜蜂のやうに個體の甲と乙との見分けが付かなくならなければ其の「集團」はまだ本物になつて居ないと思ふ。
— 寺田寅彦 『寫生紀行』 青空文庫
これは甲と乙とで着眼点がちがうためだと云えばそれまでである。
— 寺田寅彦 『観点と距離』 青空文庫
そうして活用の例から見ますと、甲と乙との違いは五十音図における同じ行の中での段の違いであるらしく思われます。
— 橋本進吉 『古代国語の音韻に就いて』 青空文庫
それでは、甲と乙との音は実際どんなに違っていたかというに、前に述べた通り一方を或る子音にi、e、oというような単純な母音がついたものとすれば、他方は今普通には用いられないような母音がついたものかも知れません。
— 橋本進吉 『古代国語の音韻に就いて』 青空文庫
われわれの見た蟻や蜜蜂のように個体の甲と乙との見分けがつかなくならなければその「集団」はまだ本物になっていないと思う。
— 寺田寅彦 『写生紀行』 青空文庫
ずいぶん遣りかねますまいよ」「その晩橋場の交番の前を怪しい風体のやつが通ったので、巡査が咎めるとこそこそ遁げ出したから、こいつ胡散だと引っ捉えて見ると、着ている浴衣の片袖がない」 談ここに到りて、甲と乙とは、思わず同音に嗟きぬ。
— 泉鏡花 『義血侠血』 青空文庫
甲と乙とは渠に向かいて慇懃に一揖して、「おかげでおもしろうございました」「どうも旦那ありがとう存じました」 弁者は得々として、「おまえさんがたも間があったら、公判を行ってごらんなさい」「こりゃ芝居よりおもしろいでございましょう」 乗客は忙々下車して、思い思いに別れぬ。
— 泉鏡花 『義血侠血』 青空文庫
松園氏の作品の線の動き、連絡、切断等に注意してみるときは、殆んど不可能と思はれる場所で、甲と乙の線が結びつけられてゐるものもある、しかもそれは少しも不自然ではなく、造形的な完璧さをもつて結びつけられてゐる。
— 美術論・画論 『小熊秀雄全集−19−』 青空文庫
作例 · 標準
契約書には、甲と乙それぞれの権利と義務が明記されている。
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甲と乙、どちらの提案も魅力的で、選ぶのが難しい。
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討論会では、甲と乙がそれぞれの立場から意見を述べた。
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