申し渡し
もうしわたし
名詞
標準
文例 · 用例
自分は海辺の病院に収容せられ、故郷から親戚の者がひとり駈けつけ、さまざまの始末をしてくれて、そうして、くにの父をはじめ一家中が激怒しているから、これっきり生家とは義絶になるかも知れぬ、と自分に申し渡して帰りました。
— 太宰治 『人間失格』 青空文庫
署長もすっかり怒ってしまいある朝|役所へ出るとすぐいきなりバキチを呼び出して斯う申し渡したと云います。
— 宮沢賢治 『バキチの仕事』 青空文庫
「釜の下の灰まで自分のもんや思たら大間違いやぞ、久離切っての勘当……」を申し渡した父親の頑固は死んだ母親もかねがね泣かされて来たくらいゆえ、いったんは家を出なければ収まりがつかなかった。
— 織田作之助 『夫婦善哉』 青空文庫
○ 六月二十七日 明日はどんな事があつても下宿へ行くと妻に申し渡した。
— 二葉亭四迷 『嫉妬する夫の手記』 青空文庫
四日、妻との夫婦としての交渉を絶つことを妻に申し渡した。
— 二葉亭四迷 『嫉妬する夫の手記』 青空文庫
ふたりの配下がけんめいに町名主どもへ伝達したとみえまして、申し渡した四ツ少しまえあたりから、いずれもなんのお呼び出しであろうといぶかりながら、遠くは乗り物、近くはおひろいで、それぞれ父親同道のもとに江戸美人たちが、ぞろぞろと名人係り吟味のお白州へ出頭いたしました。
— へび使い小町 『右門捕物帖』 青空文庫
正面からは受け留めにくいが、おれはもう赤シヤツに対して不信任を心の中で申し渡して仕舞つた。
— 夏目金之助 『坊っちやん』 青空文庫
正面からは受け留めにくいが、おれはもう赤シャツに対して不信任を心の中で申し渡してしまった。
— 夏目漱石 『坊っちゃん』 青空文庫