盤渉
ばんしき
名詞
標準
(in Japan) 10th note of the ancient chromatic scale (approx. B)
文例 · 用例
平調―壱越(または神仙)―盤渉―黄鐘―双調(または勝絶)―平調この音階にあって宮音たる平調と、徴音たる盤渉とは、主要なる契機として常に整然たる関係を保持している。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
たとえば、上行して盤渉より壱越を経て平調に至る旋律にあって、実際上の壱越は理論上の高さよりもやや低いのである。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
なおこの関係は、勝絶より黄鐘を経て盤渉に至るときの黄鐘にも、平調より双調を経て黄鐘に至るときの双調にも現われる。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
また平調より神仙を経て盤渉に至る旋律の下行運動にあっても、神仙の位置に同様の関係が見られる。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
源中将は盤渉調に笛を吹いた。
— 篝火 『源氏物語』 青空文庫
試みに大将は吹いてみるのであったが、盤渉調を半分ほど吹奏して、「故人を忍んで琴を弾きましたことはとにかく、これは晴れがましいまばゆい気がいたされます」 こう挨拶して立って行こうとする時に、露しげき葎の宿にいにしへの秋に変はらぬ虫の声かな と御息所が言いかけた。
— 横笛 『源氏物語』 青空文庫
近ごろ使われぬ琴は緒がゆるんでいたから盤渉調にしてお合わせになった。
— 宿り木 『源氏物語』 青空文庫
盤渉調を上手に吹いて、「さあ、それではお合わせください」 と言う。
— 手習 『源氏物語』 青空文庫
作例 · 標準
雅楽の演奏会で、盤渉の音がホールに響き渡った。
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彼は盤渉の音階が持つ独特の響きを愛している。
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この古典楽曲には、主要な旋律に盤渉が使われている。
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