かき口説く
かきくどく
動詞-五段-カ行動詞-自動詞
標準
to plead
文例 · 用例
轡川のくどくどと何かかき口説く様な調子を帯びた声と、明日子のそれに答えるキンキンとした疳高い冷淡な調子の声をきいていると、いよいよ別れ話だなと思った。
— 織田作之助 『ひとりすまう』 青空文庫
……君から憎まれたら僕は本当に立つ瀬がないんだ……と彼は私をかき口説くのでした。
— 渡辺温 『遺書に就て』 青空文庫
見台に向かうとき、父はそれらの「善きもの」、「美しきもの」、「聖なるもの」への活きたる使徒となって、醜と意地悪さと、心なき業と、への憎みと嫌忌とを、いつもの遠慮深さにわずらわせることなく、ここでは思う存分叫び、泣き、訴え、かき口説くのだ。
— 倉田百三 『光り合ういのち』 青空文庫
それがひとしきり鎮まると、今度は、年を取つた女の、かき口説くやうな泣き声が、手に取るやうに聞えて来る。
— 岸田國士 『村で一番の栗の木(五場)』 青空文庫
思いとどまったというまでは、死んでもこれを離さないから」と、リュック・サックにすがってかき口説くと、タヌは、いきなりそいつをひったくって「なにするのよオ。
— アルプスの潜水夫 ――モンブラン登山の巻 『ノンシャラン道中記』 青空文庫
こんな事件が突発するにつけても、日ごろのなおざりが思い出されて、地方の世話も届きかねるのは面目ないとは家の人たちのかき口説く言葉だ。
— 第二部上 『夜明け前』 青空文庫
「信じて、わたしを信じて、後生ですから……」と彼女はかき口説くのだった。
— DAMA S SOBACHKOI 『犬を連れた奥さん』 青空文庫
ほんとにわるかつた、なにもかも……」 と、泣かんばかりにかき口説くので、梨枝子もついほろりとなり、崩れるやうに彼の腕に抱かれて、そのまま朝になつたのである。
— 岸田國士 『落葉日記』 青空文庫
作例 · 標準
「どうか、今回ばかりは見逃してください」と、必死の形相で許しをかき口説く。
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敗戦の将は、自らの不徳を恥じ、切々とその無念をかき口説いた。
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彼女は自分の正当性を認めてもらうため、周囲の人々に泣きながらかき口説いた。
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彼は酒を飲みながら、長年連れ添った妻への感謝をとうとうとかき口説いた。
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