魍魎
もうりょう
名詞
標準
all kinds of spirits and goblins
文例 · 用例
罷違うて旧道を皆|歩行いても怪しゅうはあるまい、こういう時候じゃ、狼の旬でもなく、魑魅魍魎の汐さきでもない、ままよ、と思うて、見送ると早や深切な百姓の姿も見えぬ。
— 泉鏡花 『高野聖』 青空文庫
あたかも何よ、それ畜生道の地獄の絵を、月夜に映したような怪しの姿が板戸一枚、魑魅魍魎というのであろうか、ざわざわと木の葉が戦ぐ気色だった。
— 泉鏡花 『高野聖』 青空文庫
あわれあの時あの婦人が、蟇に絡られたのも、猿に抱かれたのも、蝙蝠に吸われたのも、夜中に魑魅魍魎に魘われたのも、思い出して、私はひしひしと胸に当った。
— 泉鏡花 『高野聖』 青空文庫
しかもそれが父の死を知ったばかりの悲しみの中にあるべき身でありながら――園はさながら魍魎の巣の中を喘ぎ喘ぎ歩いていくもののように歩いた。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
」とお丹の下知に、狼は衣を纏い、狐は啖い、狸は飲み、梟謡えば、烏は躍り、百足、蛇、畳を這い、鼬、※鼠廊下を走り、縦横|交馳、乱暴|狼藉、あわれ六六館の楼上は魑魅魍魎に横奪されて、荒唐|蕪涼を極めたり。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
寢苦い思ひの息つぎに朝戸を出ると、あの通り暴れまはつたトタン板も屋根板も、大地に、ひしとなつてへたばつて、魍魎を跳らした、ブリキ罐、瀬戸のかけらも影を散らした。
— 泉鏡太郎 『十六夜』 青空文庫
十二月 それ、おほみそかは大薩摩の、もの凄くも又可恐しき、荒海の暗闇のあやかしより、山寺の額の魍魎に至るまで、霙を錬つて氷を鑄つゝ、年の瀬に楯を支くと雖も、巖間の水は囁きて、川端の辻占に、春衣の梅を告ぐるぞかし。
— 泉鏡太郎 『五月より』 青空文庫
椿 そのほか、夥多の道陸神たち、こだますだま、魑魅、魍魎。
— 泉鏡花 『夜叉ヶ池』 青空文庫
作例 · 標準
魑魅魍魎が跋扈する不夜城のような街に、彼は足を踏み入れた。
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古びた寺院の壁画には、恐ろしげな姿をした魍魎たちが描かれていた。
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闇に紛れて蠢く魍魎の影を感じて、思わず背筋が凍った。
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