道産
どさん
名詞
標準
文例 · 用例
……本名|五十嵐伝吾、北海道産物商会主とある名札を持つから、成程膃肭臍も売るのであろうが、他に何を商って、どこに住むか、目下の処いまだ定かならずである。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
主人は夫婦とも北海道産まれで、病気で奥の八畳に寝ている主婦の方が、五つ六つも年嵩の、四十六七にもなったらしく、髪も六分通りは白く、顔もうじゃじゃけていたけれど、笑い顔に優しみがにじみ、言葉は東京弁そっくりで、この稼業の人にしては、お品がよかった。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
真「いま山中に接む熊とは違つて、北海道産で、何うしても多く魚類を食するから、毛が赤いて。
— 三遊亭円朝 『八百屋』 青空文庫
私の比較的よく識ってゐる北海道産の二人の作家は、島木健作と久生十蘭である。
— 岸田國士 『北海道の性格』 青空文庫
北海道産の大トリカブトは、アイヌ民族が矢に塗ったというもので、内地に自生するヤマトリカブトも、かなりの猛毒を持っている。
— 野村胡堂 『胡堂百話』 青空文庫
その北海道産の狸を飼ったことがある。
— 山本笑月 『明治世相百話』 青空文庫
内地の馬とちがって、脚が短く、小柄なこの道産子(――北海道生れの人間のこともそう言うが)は、広漠たる原野のなかで、ひとしお小さく見えるのだった。
— 高見順 『いやな感じ』 青空文庫
あの道産子の先祖は北海道がエゾと呼ばれていた頃、アイヌと交易するため本州から船で北海道へやってきた「和人」が使役用に連れて来た馬である。
— 高見順 『いやな感じ』 青空文庫