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俗曲

ぞっきょく
名詞
1
標準
folk song
文例 · 用例
この七五、また五七は単に和歌の形式の骨格となったのみならずいろいろな歌謡俗曲にまで浸潤して行ってありとあらゆる日本の詩の領分を征服し、そうしてすべての他の可能なるものを駆逐し、排除してしまっている。
寺田寅彦 俳句の精神 青空文庫
そうかと言って邦楽の大部分や俗曲の類は子供らにあまり親しませたくなし、落語などというのは隣でやっているのを聞くだけでも私は頭が痛くなるようであった。
寺田寅彦 蓄音機 青空文庫
物語の類、例へば太平記、平家物語、等は高等民種の中に歓迎せられたりと雖、平民社界に迎へらるべき様なし、かるが故に彼等の内には自ら、彼等の思想に相応なる物語、小説の類生れ出でたり、加ふるに三絃の発明ありてより、凡ての趣味の調ふに於て大に平民社界を翼け、種々の俗曲なるもの発達し来れり。
北村透谷 徳川氏時代の平民的理想 青空文庫
四 俗曲趣味 二葉亭は江戸ッ子肌であった。
内田魯庵 二葉亭余談 青空文庫
だが、こういうと馬鹿に難かしく面倒臭くなるが、畢竟は二葉亭の頭の隅のドコかに江戸ッ子特有の廃頽気分が潜在して、同じデカダンの産物であるこういう俗曲に共鳴したのであろう。
内田魯庵 二葉亭余談 青空文庫
だが、同じ日本の俗曲でも、河東節の会へ一緒に聴きに行った事があるが、河東節には閉口したらしく、なるほど親類だけに二段聴きだ、アンナものは三味線の揺籃時代の産物だといって根っから感服しなかった。
内田魯庵 二葉亭余談 青空文庫
河東節の批評はほぼ同感であったが、私が日本の俗曲では何といっても長唄であると長唄礼讃を主張すると、長唄は奥さん向きの家庭音曲であると排斥して、何といっても隅田河原の霞を罩めた春の夕暮というような日本民族独特の淡い哀愁を誘って日本の民衆の腸に染込ませるものは常磐津か新内の外にはないと反対した。
内田魯庵 二葉亭余談 青空文庫
この俗曲論は日本の民族性の理解を基礎として立てた説であるが、一つは両親が常磐津が好きで、児供の時から聴き馴れていたのと、最一つは下層階級に味方する持前の平民的傾向から自然にこれらの平民的音曲に対する同感が深かったのであろう。
内田魯庵 二葉亭余談 青空文庫
作例 · 標準
旅先の温泉地で、地元の人が歌う俗曲を聴き、旅情をかき立てられた。
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民謡のように親しみやすい俗曲は、人々の生活に根ざしている。
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祭りの夜には、太鼓の音に合わせて、威勢の良い俗曲が響き渡った。
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