痔瘻
じろう
名詞
標準
文例 · 用例
帰りの遅くなったのは、最近になってやっとはっきり自覚するようになった葉子の痔瘻が急激に悪化して、ひりひり神経を刺して来る疼痛とともに、四十度以上もの熱に襲われたからで、彼はそれを見棄てて帰ることもできかね、つい憂鬱な日を一日々々と徒らに送っていた。
— 徳田秋声 『仮装人物』 青空文庫
」「やっぱり痔瘻だ。
— 徳田秋声 『仮装人物』 青空文庫
」 庸三にも痔瘻を手術した経験があるので、その痛みには十分同情できた。
— 徳田秋声 『仮装人物』 青空文庫
もう幾日も前から、肛門の痛みは気にしていたし、熱も少しは出ていたのであったが、見たところにわかに痔瘻とも判断できぬほど、やや地腫れのした、ぷつりとした小さな腫物であった。
— 徳田秋声 『仮装人物』 青空文庫
それがてっきり痔瘻だとわかったのは、その診察の結果であったが、今のうち冷し薬で腫れを散らそうというのが、差し当たっての手当であったが、腫物はかえって爛れひろがる一方であった。
— 徳田秋声 『仮装人物』 青空文庫
庸三は鑵入りのスリイ・キャッスルを勧めながら、ずっと以前、同じ病院で、院長によって痔瘻の手術をした時の話などした。
— 徳田秋声 『仮装人物』 青空文庫
彼が二十代に痔瘻を患ったことのあるのを聞いていた。
— 宮本百合子 『伸子』 青空文庫
甚だ汚ならしい話だが、疾患は痔瘻なので、病院へ通ふのに、乘物に腰掛けて搖られるのが苦痛で、何時も電車の釣革につかまつて立つて居るのであるから、芝の端から築地迄小一時間もかかる道中は、たとへ囘復期にありとはいへ、衰弱した身體には隨分|堪へるのである。
— 向不見の強味 『貝殼追放』 青空文庫
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痔瘻 は、肛門の周辺に穴ができて、そこから膿が出る疾患。肛門部に膿のトンネル(瘻管)が出来た状態のことを言う。蓮痔、穴痔とも呼ばれる。
出典: 痔瘻 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0