歩き去る
あるきさる
動詞-五段-ラ行
標準
to walk away
文例 · 用例
新子は引き止める口実もなく、何もいうこともないのに、このまま別れるのが、何となく悲しく、別れるにしても、お互に心をいたわりながら別れたいと思うと、今五分でも十分でも、話がしたく、ズンズン扉口の方へ歩き去る美沢の後を追うて、横飛びに戸外へ飛び出すと、男の足早く、もう五、六間も歩き去っていた。
— 菊池寛 『貞操問答』 青空文庫
併し権四郎爺は其処から五六十間も歩き去ると、そのまま黙ってはいなかった。
— 佐左木俊郎 『黒い地帯』 青空文庫
歩き去る後姿を見ると、その短かい尾の下に、尻の間に、いかにもこりこりッとした感じの、何かの実のような大きな睾丸が二つ、ぶらぶらしない引き締った風にならんでいて、いかにも男性の象徴という感じであった。
— 島木健作 『黒猫』 青空文庫
ぼくたちもすぐあとから出かけるから、署長によろしく話しておいてくれたまえ」 桝本も舟木もお蝶も、またいままでお蝶の後ろに隠れて、幼児が母親の背中から怖いものを見るときのように顔を出していた艶子も、いまはもはや観念したとみえて、刑事たちのあとから素直に歩き去るのであった。
— 合作の六(終局) 『五階の窓』 青空文庫
が、その女が或る店の中に入つてしまふと、僕は彼女を少しも待たうとしないでそこを歩き去る。
— 堀辰雄 『不器用な天使』 青空文庫
私は歩き去る私の背後に太郎さんのうわずつた甲高い声をきいた。
— 坂口安吾 『訣れも愉し』 青空文庫
私は虫の知らせか歩き去るオヤジの後姿をかなり遠方へ去るまでボンヤリ見ていたんですよ。
— その十七 狼大明神 『明治開化 安吾捕物』 青空文庫
かと思ふと急に引返して暖簾に首を突き入れ、駄夫の肩を押しからがして、「吉原の話はおつかあにナイショだよ」 男はニヤ/\して、「オレのおつかあは力持ちだからね」と言つてゐたが、首を引つ込めると口笛を吹き流して向ふへ歩き去るのが分つた。
— 坂口安吾 『竹藪の家』 青空文庫
作例 · 標準
私は毎日歩き去るについて考えている。
歩き去るという言葉は日本語で重要だ。
彼は歩き去るの意味を理解している。
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