注ぎ入る
そそぎいる
動詞
標準
文例 · 用例
すると心に從つて氣がそこに注ぎ入るのである。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
飜つて夢みる時の血行状態を考察すれば、腦に向つて血液の漸く多く流注さるゝ曉、即ちこれより將に完全なる精神勞作の行はるゝ範圍に入らんとする醒覺の前に當つて、其の準備たるの觀をなして、自然の律調により、血液の腦に注ぎ入る場合に、所謂夢といふものは生ずることが多い。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
飜って夢を見る時の血行状態を考察すれば、脳に向って血液が次第に多く流注されて、これから将に完全な精神作用が行われようとする目覚め前に当たって、その準備のように、自然の調律で血液が脳に注ぎ入る場合に、いわゆる夢というものが生じることが多い。
— 幸田露伴 『努力論(現代訳)』 青空文庫
ここらの坂下は谷と呼ばれるほどの低地で、遠い昔には柳川という川が流れていたとか伝えられ、その川の名残りかとも思われる大溝が、狭く長い横町の北側を流れて、千鳥ヶ淵の方向へ注ぎ入ることになっている。
— 岡本綺堂 『妖婆』 青空文庫
蓋し人間の發展史は生命の發達史の單なる一節をなすに過ぎず、このものはまた母なる自然の全體の出來事の發展の流の中に注ぎ入る、それはいはば地質學的な幾百萬年の出來事のうちに自己を見失つてしまふであらう。
— 三木清 『歴史哲學』 青空文庫
せまい町筋に大通りが多い広島市街の光景と、海に注ぎ入る河に架っている橋々も目にのこっている。
— 宮本百合子 『播州平野』 青空文庫
サハラの砂漠に大西洋の水を注ぎ入るということさえまだ問題になっているくらいですから、北極からゴビの砂漠に水を引くということなどはもちろん想像もつかない一大事件です」 それを聞いて火星の人はこう言うた。
— 賀川豊彦 『空中征服』 青空文庫
二、三町にして左から可なりの沢が六、七丈の滝をなして注ぎ入るのを見た。
— 木暮理太郎 『釜沢行』 青空文庫