頬肉
ほほにく異読 ほおにく・ホホニク
名詞多音語
標準
cheek meat
文例 · 用例
うち見には十五六と思わる、蓬なす頭髪は頸を被い、顔の長きが上に頬肉こけたれば頷の骨|尖れり。
— 国木田独歩 『源おじ』 青空文庫
頬肉なんかあんまり減った。
— 宮沢賢治 『フランドン農学校の豚』 青空文庫
五分刈のなだらかなるが、小鬢さきへ少し兀げた、額の広い、目のやさしい、眉の太い、引緊った口の、やや大きいのも凜々しいが、頬肉が厚く、小鼻に笑ましげな皺深く、下頤から耳の根へ、べたりと髯のあとの黒いのも柔和である。
— 泉鏡花 『悪獣篇』 青空文庫
眉太く、眼円に、鼻隆うして口の角なるが、頬肉豊に、あっぱれの人品なり。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫
蒸気の陽気に暑がって阿弥陀冠りに抜き上げた帽子の高庇の下から、青年の丸い広い額が現われ出すと、むす子に似た高い顎骨も、やや削げた頬肉も、つんもりした細く丸い顎も、忽ち額の下へかっちり纏ってしまって、セントヘレナのナポレオンを蕾にしたような駿敏な顔になった。
— 岡本かの子 『母子叙情』 青空文庫
鼻の下はさまででないが、ものの切尖に痩せた頤から、耳の根へかけて胡麻塩髯が栗の毬のように、すくすく、頬肉がっくりと落ち、小鼻が出て、窪んだ目が赤味走って、額の皺は小さな天窓を揉込んだごとく刻んで深い。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
瀧口が顏愈々やつれ、頬肉は目立つまでに落ちて眉のみ秀で、凄きほど色|蒼白みて濃かなる雙の鬢のみぞ、愈々其の澤を増しける。
— 高山樗牛 『瀧口入道』 青空文庫
春雄は齒ぐきの上から頬肉の裏がはを切り開かれ、鼻のあたりの骨が削られたのだ。
— 斷橋 『泡鳴五部作』 青空文庫
作例 · 標準
じっくりと赤ワインで煮込まれた牛の頬肉は、口の中でとろけるような柔らかさだった。
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マグロの頬肉は希少部位として知られ、ステーキにするとまるで肉のような食感が楽しめる。
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精肉店で安く手に入れた豚の頬肉を使って、週末に手の込んだシチューを作ることにした。
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