主情的
しゅじょうてき
形容動詞
標準
emotional
文例 · 用例
日本は、いく久しい封建の社会生活の間に、文学はいつもある意味で人間性の流露をもとめるその本質にしたがって、苦しい現実からの脱出であり、主情的ならざるをえなかった。
— 宮本百合子 『作家の経験』 青空文庫
日本の主情的な文学伝統にとっては、よその言葉のような言葉で提出されたっぱなしであった。
— 宮本百合子 『作家の経験』 青空文庫
それを、日本の知識人の悲運という風に主情的に語るだけでは、それ自体、その人たちも排撃している日本の文学精神の主情性であり、理性の譲歩ではなかろうか。
— ――こんにちの文学への疑い―― 『「下じき」の問題』 青空文庫
偽はまことか、まことはうそかと、誇張をも顧慮せず燃え立つなりに自我を燃え立たそうと意欲し、その主情的な主張において、分裂矛盾のままに自身のロマンティシズムを立てていたのだと考えられる。
— 宮本百合子 『婦人と文学』 青空文庫
日本文学は主情的な文学の特質をもっていたといわれている。
— 宮本百合子 『生活においての統一』 青空文庫
この間、鷺の宮で書いた手紙にも出た話と思いますけれど、川端康成の作品など、或る意味で清澄でもあり純一でありますが、何とそのテーマ、芸術の世界全体が主情的でしょう。
— 一九四五年(昭和二十年) 『獄中への手紙』 青空文庫
『夜想曲=変ホ長調(作品九の二)』もコルトーとは違った主情的な面白さを持つ。
— 野村長一 『名曲決定盤』 青空文庫
かつてのケンプのレコードに、理知的な冷たさが少しも見られず、その解釈、表現が、甚だしく内攻的主観的で、そして主情的であったのは、ケンプの性格なり演奏態度なりが、全部そのレコードに反映するためであったであろう。
— 野村長一 『名曲決定盤』 青空文庫
作例 · 標準
彼女の演技は非常に主情的で、観客の涙を誘った。
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彼は主情的な性格のため、些細なことで深く傷つくことがあった。
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「そんなに主情的に考えなくても大丈夫だよ。きっとうまくいくさ」と彼は友人を慰めた。
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