物狂おしい
ものぐるおしい
形容詞
標準
frantic
文例 · 用例
自分の怪しう物狂おしいこの一篇の放言がもしやそれと似たような役に立つこともあれば、それによって幾分か僭上の罪が償われることもあろうかと思った次第である。
— 寺田寅彦 『徒然草の鑑賞』 青空文庫
物狂おしい奥方は、替え玉のお蝶を夜も昼もときどき覗きに来て、死んだ姫の魂が再びこの世に呼び戻されたものと思っているらしく、それからは忘れたようにおとなしくなった。
— 奥女中 『半七捕物帳』 青空文庫
雲が慌ただしく飛んで、物狂おしい風が一吹二吹衝突的に起って、街の塵を捲き上げては又|息む午過ぎに、半日読んだ支那小説に頭を痛めた岡田は、どこへ往くと云う当てもなしに、上条の家を出て、習慣に任せて無縁坂の方へ曲がった。
— 森鴎外 『雁』 青空文庫
かれはいよいよ物狂おしいようになって、そこらじゅうを駈けまわって叫びあるいた。
— 海坊主 『半七捕物帳』 青空文庫
事務長のいるのに気づいた瞬間からまた聞こえ出した波濤の音は、前のように音楽的な所は少しもなく、ただ物狂おしい騒音となって船に迫っていた。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
行けば行くほどその青臭い、物狂おしい太陽の香気が高まって来た。
— 夢野久作 『笑う唖女』 青空文庫
彼はもう堪まらなくなって、物狂おしいほどの大きい声で弟子の僧たちを呼びあつめた。
— 岡本綺堂 『玉藻の前』 青空文庫
いっそ出刃庖丁でも持って和泉屋へ暴れ込んで、あん畜生をずたずたに切り殺してやろうかと思っているんですが……」 彼女は次第に神経が昂ぶって、物狂おしいほどに取りのぼせていた。
— 勘平の死 『半七捕物帳』 青空文庫
作例 · 標準
彼女の物狂おしいまでの情熱が、周囲の人々を動かした。
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物狂おしいほどの愛情を注ぎ、彼は彼女を支え続けた。
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その音楽は、物狂おしいほどの切なさを表現している。
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