常打ち
じょううち
名詞
標準
文例 · 用例
彼女が下つ端女優として出演しているR劇團は今Aという劇場に約半年の契約で常打ちのシバイをしているが、劇團員に戰災者が多く給料も安く、全員の三分の一ぐらいは、いまだに決つた住居を持たないため、ガクヤに寢泊りしている。
— 三好十郎 『肌の匂い』 青空文庫
第四話 続々落語家時代 金竜館もやはり今日のアトラクションで、九郎とか五蝶とか扇蝶とか、子供の時分五九郎一座の舞台で顔馴染みの人たちばかりが喜劇春秋座で常打ちに出演しており、他に木下八百子に三河家荒二郎合同の歌舞伎劇がひと幕あった。
— 正岡容 『わが寄席青春録』 青空文庫
目下の状態は、「笑の王国」は、金龍館を本城として常打ちといふことになってゐる。
— 昭和九年 『古川ロッパ昭和日記』 青空文庫
つまり常打ちとなった落着きが、ダレとなって現はれるのだ。
— 昭和九年 『古川ロッパ昭和日記』 青空文庫
千日前の名物だった弥生座のピエルボイズも戦争がはじまる前に既に解散していて、その後弥生座はセカンド・ランの映画館になったり、ニュース館に変ったり、三流の青年歌舞伎の常打小屋になったりして、千日前の外れにある小屋らしくうらぶれた落ちぶれ方をしてしまった。
— 織田作之助 『神経』 青空文庫
日本館以後のオペラの常打小屋金龍館へ私の出演したときもはや歌劇の人気は凋落しつくし、当時の金龍館には五蝶、九郎らの曾我廼家一座並びに木下八百子、市川荒次郎合同の歌舞伎劇が出演してをり、オーケストラ伴奏入りの私の新落語はその幕間余興として起用されてゐたのだつた。
— 正岡容 『浅草燈籠』 青空文庫