晩涼
ばんりょう
名詞
標準
evening cool
文例 · 用例
不忍の晩涼青春老い易し、さきの日の歓会いづくにかあるさ緑のまろき波、みな、蓮の葉。
— 北原白秋 『海豹と雲』 青空文庫
想ふに大連に来つて老虎灘を訪ふのは夏日の晩涼、秋宵の月明を好しとするのであらう。
— 附 満蒙の歌 『満蒙遊記』 青空文庫
此の夏や瓢作りに余念なく青々と地を這ふ蔓や花瓢晩涼やうぶ毛はえたる長瓢 数年前俳句をつくりはじめた頃、板櫃河畔の仮寓でも大瓢箪をつくつたが、その美事な青瓢は軒に吊るす中作りかたを知らず腐らしてしまつた。
— 杉田久女 『瓢作り』 青空文庫
今の通りによく煮詰めて出来たスープを漉して一晩涼しい処に置くと凝汁になります。
— 秋の巻 『食道楽』 青空文庫
家庭料理の上等にすると鳥の生肉を肉挽器械で挽いて鑵詰の雁の肝を入れて先日お覚えになった白ソースへ仏蘭西松露即ちトリフと西洋茸即ちマシルームとを細かに切って入れて鳥の肉と一緒に塩胡椒を入れて長く煮て一晩涼しい処へ置きます。
— 秋の巻 『食道楽』 青空文庫
さういふ時に耳の近くで蜩の晩涼を告ぐる銀鈴が爽かに響くと、もう堪らなく心が澄んで、名稱し難い希望と感興が湧いてくる。
— 近松秋江 『箱根の山々』 青空文庫
おぼろ夜 早夕飯のあと、晩涼に草とりして居た彼は、日は暮れる、ブヨは出る、手足を洗うて上ろうかとぬれ縁に腰かけた。
— 徳冨健次郎 『みみずのたはこと』 青空文庫
大正十五年八月の或夜、僕は晩涼を追いながら、震災後日に日にかわって行く銀座通の景況を見歩いた時、始めて尾張町の四辻に近い唯あるカッフェーに休んだ。
— 永井荷風 『申訳』 青空文庫
作例 · 標準
夕立の後、心地よい晩涼が訪れた。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
夏の夜、晩涼の中で散歩するのが好きだ。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
晩涼の風が窓から吹き込み、部屋を冷やした。
幻辭AI · gemini-2.5-flash