幻辞.com

肉攻

にくこう
名詞
1
標準
文例 · 用例
「ははっ――、修理太夫控えましてござります」 倉皇としながら土の埃の街道ににじり出て、頭も低く平伏したのを小気味よげに見下ろしながら、わが退屈男はやんわりと皮肉攻めの搦手から浴びせかけました。
三河に現れた退屈男 旗本退屈男 第五話 青空文庫
石黒少佐に疎遠されている中田大尉が監察長として無頼な兵隊どもの監察の責任をとらされ、混成独立一三七部隊靖国隊という隊称のもとに、石黒少佐が部隊長として全隊を掌握することになって、即日、地上肉攻、水中攻撃の戦闘訓練が実施された。
久生十蘭 ノア 青空文庫
石黒少佐は島の暑気と単調な生活に倦んで不眠症になり、強い酒を呷りつけては癇をたてていたが、戦闘訓練が面白くなったとみえて狂的な熱意をみせ、傷病兵も頑丈な囚徒兵も見境なくいっしょくたにして、今日は水中攻撃、明日は陸上肉攻と、眼もあてられぬ苛酷な訓練をやらせた。
久生十蘭 ノア 青空文庫