光色
こうしょく
名詞
標準
文例 · 用例
(明治四十一年一月二十五日『東京朝日新聞』) 六十 灯台の光色 海上で遠い灯台を見出した時その光の色が赤だか青だか分りにくい事がある。
— 寺田寅彦 『話の種』 青空文庫
全く全くこの公園林の杉の黒い立派な緑、さはやかな匂、夏のすゞしい陰、月光色の芝生がこれから何千人の人たちに本当のさいはひが何だかを教へるか数へられませんでした。
— 宮沢賢治 『虔十公園林』 青空文庫
全く全くこの公園林の杉の黒い立派な緑、さわやかな匂、夏のすずしい陰、月光色の芝生がこれから何千人の人たちに本当のさいわいが何だかを教えるか数えられませんでした。
— 宮沢賢治 『虔十公園林』 青空文庫
屍体の周囲には、四個所の傷口から滴り落ちた僅かなものだけが、ところどころ点滴を作っているだけであって、全身には大出血特有の不気味な羸痩が現われ、弛んだ皮膚は波打って、それが薄気味悪く、燐光色に透き通って見えるのだった。
— 小栗虫太郎 『夢殿殺人事件』 青空文庫
そして、刻限を計って慈昶を誘い出したのだが、月の光が頭上に落ちている間はそれに遮られていたけれども、月の位置が動いて堂が真暗になると、発光塗料が螢光色の光円を作って、凄愴な擬似後光を発光させたのだよ。
— 小栗虫太郎 『後光殺人事件』 青空文庫
私は遥かの地平線に散り乱れる海光色の光弾と、中空に辷り登っている石灰色の月の光りに、交る交る照らされて行く候補生の拉甸型の上品な横顔を見上げて行く中に又も胸が一パイになって来た。
— 夢野久作 『戦場』 青空文庫
地面を支える鉄筋コンクリートの太い柱は、ずっと遠くまで重なり合って、ところどころに昼光色の電灯が、縞目の影を斜に落としているのが見えた。
— 海野十三 『空襲葬送曲』 青空文庫
すると紙がぱっと蛍光色を呈して光りだした。
— ――金博士シリーズ・11―― 『共軛回転弾』 青空文庫