咄嗟に
とっさに
副詞
標準
at once
文例 · 用例
咄嗟に小林は、秋山を引っ担いだ。
— 葉山嘉樹 『坑夫の子』 青空文庫
もっとも私自身も郵便を投函する必要のあるとき自動車の運転手に「郵便函があったら留めてくれ」といおうか「ポストがあったらストップしてくれ」といおうか、どっちがよくわかるだろうかと咄嗟に迷うことがある。
— 九鬼周造 『外来語所感』 青空文庫
「金だけ置いてやらう……」と、咄嗟にさうした苦苦しい決心で自分を鞭打ちながら、私は仕方なく女のあとに續いた。
— 南部修太郎 『ハルピンの一夜』 青空文庫
」 咄嗟に、気軽く陳はとび出て行った。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
ポチは、咄嗟にくるりと向きなおったが、ちょっと躊躇し、私の顔色をそっと伺った。
— ―伊馬鵜平君に与える― 『畜犬談』 青空文庫
そして咄嗟に、習慣的になっている彼の不思議な機智は彼をこの急場からも救いだした。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
こりゃこうしちゃいられないぞ」……渡瀬の頭に咄嗟に浮んだのはこれだった。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
彼は咄嗟にそれを丸めて水中に投げようとしたが、思いかえして自分の下駄の下に踏みにじった。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫