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造紙

ぞうし
名詞
1
標準
文例 · 用例
自分の出した札が偽ものだったと見破られた時のこういう話をきくと、栗島は、なんだか自分で、知らぬまに、贋造紙幣を造っていたような、変な気持に襲われた。
黒島傳治 青空文庫
憲兵にとって、一枚の贋造紙幣が発見されたということは、なんにも自分の利害に関する問題ではなかった。
黒島傳治 青空文庫
発覚されない贋造紙幣ならば、百枚流通していようが、千枚流通していようが、それは、やかましく、詮議立てする必要のないことだった。
黒島傳治 青空文庫
ほかの同年兵達が、よそ/\しい疑うような眼をして、兵舎へ這入って来た時、彼は始めて自分があの鮮人から贋造紙幣を受取っていやしなかったか、そのことを試されているのに、気づいた。
黒島傳治 青空文庫
さらにまた、盲人の触感は猫の毛の「光沢」を識別し、贋造紙幣を「発見」する。
寺田寅彦 感覚と科学 青空文庫
この金庫に入っているのは、みんな贋造紙幣です。
―― Ibi omnis effusus labor ! ―― 浪漫趣味者として 青空文庫
右か左へ自分の身体を動かし得ないただの理窟は、いくら旨くできても彼には用のない贋造紙幣と同じ物であった。
夏目漱石 彼岸過迄 青空文庫
仕掛けの細かい贋造紙幣印刷機と同じで、結果を見ない間は精巧な一つの価値で輝くのが彼の女等であった。
松永延造 職工と微笑 青空文庫