笹屋
ささや
名詞
標準
文例 · 用例
世間は案外敏感で、小笹屋の暖簾も、と噂する陰口は河岸ばかりでなく、遊びつけの日本橋、柳橋あたりの遊里にまで響き、うっかりしたお雛妓の言葉使いにも隠されぬ冷淡さがあった。
— 岡本かの子 『とと屋禅譚』 青空文庫
ここにも小笹屋の若旦那の大ふうが付き纏うのか。
— 岡本かの子 『とと屋禅譚』 青空文庫
笹屋千代も亦榛軒の病家であつた。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
夕七つ時津山京町大笹屋に著。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
「あい、ようがす」「おれは白山前から指ヶ谷町へまわって来る」「どこで逢いますね」「白山町に笹屋という小料理屋がある。
— ズウフラ怪談 『半七捕物帳』 青空文庫
傘を買う程でもないと思ったので、半七は手拭をかぶって笹屋という小料理屋へ駈け込むと、亀吉はひと足さきに来て門口に待っていた。
— ズウフラ怪談 『半七捕物帳』 青空文庫
『風間先生、笹屋の亭主が御目に懸りたいと言つて、先刻から来て待つて居りやす。
— 島崎藤村 『破戒』 青空文庫
』 笹屋とは飯山の町はづれにある飲食店、農夫の為に地酒を暖めるやうな家で、老朽な敬之進が浮世を忘れる隠れ家といふことは、疾に丑松も承知して居た。
— 島崎藤村 『破戒』 青空文庫