政治小説
せいじしょうせつ
名詞
標準
political novel
文例 · 用例
材料あげるから、政治小説かいてみないか。
— 太宰治 『虚構の春』 青空文庫
議会の開けるまで惰眠を貪るべく余儀なくされた末広鉄腸、矢野竜渓、尾崎咢堂等諸氏の浪花節然たる所謂政治小説が最高文学として尊敬され、ジュール・ベルネの科学小説が所謂新文芸として当時の最もハイカラなる読者に款待やされていた。
— 内田魯庵 『二十五年間の文人の社会的地位の進歩』 青空文庫
当時は一切の旧文化が維新の革命で破壊され、京伝や馬琴の流を汲んだ戯作者の残党が幇間芸人と伍して僅かに余喘を保っていたのだから、偶々文学|勃興の機運が熟しても渠らはその運動に与かる力がなくて、勃萃無味なる政治小説や半熟未成の翻訳小説の跋扈するままに委していた。
— ――尾崎紅葉―― 『硯友社の勃興と道程』 青空文庫
欧化主義の反動が文学上にも及ぼして安価なシャボン臭い政治小説や人情小説が飽かれて来た時だったので、『色懺悔』というような濃艶な元禄情味を滴たらした書名が第一に人気に投じて、内容はさして勝れたものではなかったが、味淋と鰹節のコッテリした元禄|張の文章味が読書界を沸騰さした。
— ――尾崎紅葉―― 『硯友社の勃興と道程』 青空文庫
その花々しい神速なる行動は真に政治小説中の快心の一節で、当時の学堂居士の人気は伊公の悪辣なるクーデター劇の花形役者として満都の若い血を沸かさしたもんだ。
— ――新文学の曙光―― 『四十年前』 青空文庫
世間は既に政治小説に目覚めて、欧米文学の絢爛荘重なるを教えられて憧憬れていた時であったから、彼岸の風を満帆に姙ませつつこの新らしい潮流に進水した春廼舎の『書生気質』はあたかも鬼ガ島の宝物を満載して帰る桃太郎の舟のように歓迎された。
— ――新文学の曙光―― 『四十年前』 青空文庫
政治論の盛んな時代で、かの末広鉄腸居士の政治小説『雪中梅』などが盛んに行なわれたので、機を見るに敏なる大阪の興行師はすぐにそれを脚色させて、主人公の国野基を右団次、ワキ役の武田猛を鴈治郎に勤めさせて、角座で上演することになると、それが非常の人気を集めて、なかんずく鴈治郎の武田は大好評であった。
— 岡本綺堂 『明治劇談 ランプの下にて』 青空文庫
そして、「プロレタリア作家生活がすすむにつれ、その芸術的空想の局限が見えて来るようだ」から、いわゆる政治小説から出て、モットほかのところへ種さがしにゆけと勧告してくれている。
— ――「ナップ」第三回大会にふれて―― 『文芸時評』 青空文庫
作例 · 標準
この政治小説は、政界の裏側で行われる複雑な駆け引きをリアルに描き出してベストセラーになった。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
彼はフィクションの形を借りた政治小説を通じて、現代社会の歪みを鋭く指摘し続けている。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
重厚な政治小説を読み終えて、権力が人間を変えてしまう恐ろしさを改めて痛感した。
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