山羊髭
やぎひげ
名詞
標準
goatee
文例 · 用例
あのあごの山羊髭が皮肉なのだ。
— 一九一六年(大正五年) 『日記』 青空文庫
その青年記者のロイド眼鏡の底に光る鋭い眼と、山羊髭を付けた可愛らしい口元は、顔の表情に一種不思議な矛盾を感じさせます。
— 野村胡堂 『女記者の役割』 青空文庫
鼠らしい中折の下から、縁の太いロイド眼鏡の光って居る具合、手巾の下から、ほんの少しばかりですが、山羊髭の覗いて居る工合、どう見てもそれは、東京新報の記者、高城鉄也の肖像でなければなりません。
— 野村胡堂 『女記者の役割』 青空文庫
ロイド眼鏡、山羊髭、青白い顔までが、何んとなく思想家じみて、機密書類を盗みそうな人柄ではありませんが、同時に、花房一郎の撮した紫外光線写真の曲者とは、紛れもないほどよく似て居ります。
— 野村胡堂 『女記者の役割』 青空文庫
花房一郎はそれに構わず言葉を継いで、「小柴の顔は、ロイド眼鏡をかけて山羊髭をつけると、高城君そっくりになります。
— 野村胡堂 『女記者の役割』 青空文庫
この薄寒い真夜中に、白いメリヤスらしいシャツ一枚、山羊髭の生えたミイラのような黒い顔と、こればかりは底の知れない、深い眼を此方へ向けて、催眠術使のように、ジッと千種十次郎の顔を見るのです。
— 野村胡堂 『音波の殺人』 青空文庫
それは安い、八百五十円の間違いじゃあるまいネ」 胡麻塩になった山羊髭を喰い反らした人の好さ相な顔を、女給の鼻の先へヌッと突出します。
— 野村胡堂 『古銭の謎』 青空文庫
頭こそ左まで禿げて居りませんが、五十五六年配で、山羊髭で、一番|贅沢な布地を一番無恰好に裁ったといったような、ダブダブの背広に、風呂敷ほどある大きなネクタイ、マドロスパイプを脂下りにくわえて居ります。
— 野村胡堂 『古銭の謎』 青空文庫
作例 · 標準
彼は顎の先にちょこんと生えた山羊髭を指でなぞりながら、考えに耽っている。
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画家の自画像には、ダンディな山羊髭を蓄えた彼の誇らしげな姿が描かれていた。
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「その山羊髭、よく似合ってるね」と友人に褒められ、彼は照れくさそうに笑った。
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