貫々
貫々
名詞
標準
文例 · 用例
目貫々々の湯屋床屋へ参って、巧みに評判させましてござります」「いや左様か。
— 続旗本退屈男 『旗本退屈男 第二話』 青空文庫
さア、突貫々々」 と、ひたすら満悦しながら、声のする方へ遮二無二近づいて行く。
— 久生十蘭 『魔都』 青空文庫
そしてその狸腹を冷たい堅い貫々玉にぶち付けた。
— 今野大力 『トンカトントンカッタカッタ』 青空文庫
「もうわかつたよ、八」「何がです、親分」「金梃の行方だよ」 部屋の中に立つて、提灯を振り照し乍ら、ヂツと見て居た平次、置床の柱、逞ましい孟宗竹に眼がつくと、兩手をかけて、苦もなく外しました、中々の貫々です。
— 美男番附 『錢形平次捕物控』 青空文庫
今の貴金屬を扱ふ人は、藥品で簡單に鑑定しますが、昔は手で貫々を引いて、砥石に叩きつけ、その音の清濁をしらべるのが一番確かな方法とされ、明治の末頃まで專ら硬貨の流通してゐた頃は、東京の店にも、砥石を据ゑて、五十錢銀貨を一つ/\叩いてから受取る店があつたものです。
— 贋金 『錢形平次捕物控』 青空文庫
千兩箱の貫々は風袋を加へてざつと五貫目、わざ/\そんなをのを持込む必要が何處にあるでせう。
— 贋金 『錢形平次捕物控』 青空文庫
あつしが來た時、ひどく泣いてたのは、あの娘ですもの」「お若だつて、先刻泣いて居たよ」「それに、親分は言つたでせう、絞め殺して首を吊つたやうに見せる手はよくあるが、人は自分より貫々の重いものを上へ引上げることは出來ない。
— 苫三七の娘 『錢形平次捕物控』 青空文庫
相手が人間だけに、貫々を勘定して、砂利を詰め替へたのは憎いぢやありませんか」 江島屋の口調では、大黒屋の細工と信じ切つてゐる樣子です。
— 結納の行方 『錢形平次捕物控』 青空文庫