日別
ひべつ
名詞
標準
文例 · 用例
玉稿、本日別封書留にてお送りいたしました。
— 太宰治 『虚構の春』 青空文庫
一昨日別段気にもとめなかった、小さなその門は、赤いいろの藻類と、暗緑の栂とで飾られて、すっかり立派に変っていました。
— 宮沢賢治 『ビジテリアン大祭』 青空文庫
此れに就ては他日別項で詳説するつもりであるから茲では略するが、要するに俳句は抽象された不易の眞の言明だけではなくて具體的な流行の姿の一映像でなければならない。
— 寺田寅彦 『天文と俳句』 青空文庫
終日源氏は物思いをしていて、過ぎにしも今日別るるも二みちに行く方知らぬ秋の暮かな などと思っていた。
— 夕顔 『源氏物語』 青空文庫
此日別に「長泉寺避暑」の七絶一があつた。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
後子珍と同族で、同地生まれの王仲祥という人来合せ、まず先生に謁し、次ぎに子珍の宿に止まり、李玄石を見、翌日別れに臨み、子珍に、汝の友玄石は鬼だ、生きた人でないと告げると、子珍、玄石はこれ上聖の聖で、経書該博ならざるなく、辺先生すらこれを推歎す、何ぞこれを人でないと言うべきと答えた。
— 鶏に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
綱手、ここで一日、二日別れたとて、一生別れる訳でもあるまいに――」「それは、そうでございますが――」 綱手は、起き上ったらしく、蒲団の上の方で声がした。
— 直木三十五 『南国太平記』 青空文庫
両親も兄達も野良へ出かけて、キエは毎日別段、特に留守番の必要もない家だが、手伝ひに出ると、近所の若者どものからかひが煩さかつた。
— 牧野信一 『滝のある村』 青空文庫