幻辞.com

手早

てばや
形容動詞
1
標準
文例 · 用例
『足を蹈んだのは僕が惡かつた、惡かつたから謝罪る、ねえ君、これは僅かだけれど膏藥代に、な、納めて呉れ玉へ、さあ』對手の心事、酒代にありと見て取つた若紳士は、事の組し易きを喜んで、手早く握つた銀貨、二枚、三枚、光る物手をすべつて男の掌に移るよと見る間に「呵」と叫んで紳士は身を轉換した。
萩原朔太郎 二十三夜 青空文庫
みよはその一房一房の朝露を白いエプロンで手早く拭きとつて、下の籠にいれた。
太宰治 思ひ出 青空文庫
次にチョッキの隠袋から、何か小さなものを出して、火縄でそれに点火したのを、手早く筒口から投げ入れると、半秒足らずくらいの後に、爆然と煙が迸り出て、鈍い爆音が聞える。
寺田寅彦 雑記(2) 青空文庫
このテスラ電流というのは非常に高圧なそして非常に頻繁な交番電流であるが、これを局部に通すと一時そこが麻痺してしまう、その間に手早く引抜いてしまうという趣向で、この法は他の外科手術にも応用される事と思う。
寺田寅彦 話の種 青空文庫
手早く衣もてその胸をば蔽へり。
泉鏡花 竜潭譚 青空文庫
手早く太刀を納め、兜をもとに直す、一同つい居る。
泉鏡花 天守物語 青空文庫
乗り合いはこはそもいかにと見る間に、渠は手早く、一頭の馬を解き放ちて、「姉さん済みませんが、ちょっと下りてください」 乗り合いは顔を見合わせて、この謎を解くに苦しめり。
泉鏡花 義血侠血 青空文庫
」 暴々しく引き解きて、手早くぐるぐる巻きにせり。
泉鏡花 義血侠血 青空文庫
手早(てばや) — 幻辞.com