店晒し
たなざらし
名詞
標準
文例 · 用例
あの先生がたの台所で、市場に四日も店晒しになってたような羊の肉で拵らえるフリカッセーなぞたあ物が違いますからね。
— または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊 『死せる魂』 青空文庫
予等は屡立止まつて、店晒しの食物の配色に一種見慣れざる異民族の美を感じたが、蒜類の臭気には絶えず手巾を以て鼻を掩はざるを得なかつた。
— 附 満蒙の歌 『満蒙遊記』 青空文庫
その時にどういうわけですか敷いてありましたのが、店にいつも店晒しになっておりましたあの縮緬の蒲団なのでございます。
— 橘外男 『蒲団』 青空文庫
一つの色の二、三本の糸が多いか少ないかという点だけがちがっている二つの模様のうち、一方はたちまち売り切れ、他方は棚ざらしになる――ひと季節がすぎると後者の方がはやり出すということがしばしば起きるのだが。
— WALDEN, OR LIFE IN THE WOODS 『森の生活――ウォールデン――』 青空文庫
これらの組織にあてこんで、一般向のレディメードが現われ、芸術的企業界のいわゆるもち込みの現象、デパート的思想的棚ざらしとなって来る。
— 中井正一 『「壇」の解体』 青空文庫
雑貨と申せばどこかの店の棚ざらしか、三日も着ればやぶけるようなものばかりだし、肥料と申せば分析表ばかり立派で……まア、それもいいが現金販売ときては、われわれ貧乏人にゃ手が出めえ。
— 犬田卯 『瘤』 青空文庫
ところが、今日の猟官連中は棚ざらしだ。
— 大鹿卓 『渡良瀬川』 青空文庫
棚ざらしのものはすでに半分古道具なのである*。
— ESSAIS DE MONTAIGNE 『モンテーニュ随想録』 青空文庫