旧藩
きゅうはん
名詞
標準
former (feudal) domain
文例 · 用例
吉田というのは、まだ若くって頭のいい人だったが、北海道というような処に赴任させられたのが不満であるらしく、ややともすると肝心な授業を捨てておいて、旧藩主の奥御殿に起ったという怪談めいた話などをして、学生を笑わせている人だった。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
…… 旧藩の頃にね、――謡好きのお武家が、川べりのその土塀の処を、夜更けて、松風、とかをうたって通ると、どこかそこの塀の中――中ならいいんですけど、壁が口を利くように、ウウと、つけ謡でうたうんですとさ。
— ――(前題――楊弓) 『ピストルの使い方』 青空文庫
いわんや、翁は、旧藩の士族の出であるものを。
— ――(前題――楊弓) 『ピストルの使い方』 青空文庫
府下の処々より旧藩士の面々が御家の大事と早車にて乗附くる。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
村越欣弥(新任検事) 滝の白糸(水芸の太夫) 撫子(南京出刃打の娘) 高原七左衛門(旧藩士) おその、おりく(ともに近所の娘)撫子。
— ――其一幕―― 『錦染滝白糸』 青空文庫
すべて旧藩侯の庭園だ、と言うにつけても、贈主なる貴公子の面影さえ浮ぶ、伯爵の鸚鵡を何としょう。
— 泉鏡花 『伯爵の釵』 青空文庫
お通は清川|何某とて、五百石を領せし旧藩士の娘なるが、幼にして父を失い、去々年また母を失い、全く孤独の身とはなり果てつ、知れる人の嫁入れ、婿|娶れと要らざる世話を懊悩く思いて、母の一周忌の終るとともに金沢の家を引払い、去年よりここに移りたるなり。
— 泉鏡花 『妖僧記』 青空文庫
浅井さんもその一人で、一旦浪人した旧藩主のお屋敷へ帰参することになったので、お父さんも息子も大喜び、近所の人たちもお目出たいといって祝いました。
— 岡本綺堂 『怪談一夜草紙』 青空文庫
作例 · 標準
幕末、旧藩の家臣たちが新しい時代を築いた。
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彼の実家は、かつて旧藩の城下町として栄えた場所にある。
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旧藩の資料を調べていたら、珍しい郷土史が見つかった。
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この地域には、旧藩時代からの伝統的な祭りが残っている。
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