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風人

ふうじん
名詞
1
標準
文例 · 用例
好んで、風人と交ったから、――可心は、この怪工に知を得て、女神の像は成ったのである。
泉鏡花 河伯令嬢 青空文庫
余りに浪士風人間の出入が激しいので、新撰組では、予てからその様子に不審を懐き、六月五日に思ひ切つて踏み込んでみると果して甲冑十組、鉄砲二三挺、その他長州人との往復文書が数通発見され、その中には、「機会は失はざる様」との頗る疑はしい文句があつた。
池田屋襲撃 大衆維新史読本 青空文庫
欧洲の政風人情政治上の事に就ては竜動、巴里等に在留中、色々な人に逢うて色々な事を聞たが、固よりその事柄の由来を知らぬから能く分る訳けもない。
福翁自伝 福翁自伝 青空文庫
寒き風人持ち来る煖炉かな昭和三年十二月ゆるやかに水鳥すすむ岸の松昭和四年一月此村を出でばやと思ふ畦を焼く昭和四年二月虻落ちてもがけば丁字香るなり昭和四年三月十八日 発行所例会。
高浜虚子 五百句 青空文庫
春雨秋風人の訪うなく、謖々たる松声は、日本男児の記念たる桜花の雪に和して吟じ、喞々たる虫語は武蔵野の原より出でて原に入る明月の清光を帯んで咽ぶ。
徳富蘇峰 吉田松陰 青空文庫
わしのはいわば郷党一千余年の歴史が自然に作りあげた気風人情そのままで、思想などとしかつめらしくいうほどのものではありません」「価値の問題はともかくとして、あなたの言行の規準であると同時に、人格的表現として他の者に多くの影響を与えている。
大鹿卓 渡良瀬川 青空文庫
にも関わらず、いかに彼が努めて――春風人ニ接シ、秋霜己レヲ持ス――の態を心がけても、その大きな黒瞳をもった瞼は、涙というものに濡れた例しを知らないかのように見える。
吉川英治 上杉謙信 青空文庫
その点、砕花風人の労を多として、淀川堤から脚下を見ると、ほんとに、いい物が眺められた。
吉川英治 随筆 新平家 青空文庫