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散所

さんじょ
名詞
1
標準
文例 · 用例
産所の本體に就いては尚定説がなく、喜田博士はこれを散所と解して定住地なく諸所に散在する賤民であるとし、柳田國男氏はこれを「算所」と判斷して算木卜占術を業とする特殊民であるとした。
竹内勝太郎 淡路人形座訪問 青空文庫
然も文化の進展と共に、算木卜占術を傳習して算所となり、更に社寺豪族に隷屬する下賤の奴僕となつて散所と呼ばれたのであらう。
竹内勝太郎 淡路人形座訪問 青空文庫
喜田博士の「散所法師考」(「民族と歴史」第四卷第三號第四號)に依つても明かなやうに、平安朝頃から既に散所若しくは散所法師の名に依つて東寺・延暦寺等の大寺や近衞家その他の豪族に隷屬する下賤の奴僕があつて、掃除土工等の人足の用に應じてゐたことが記録されてゐる。
竹内勝太郎 淡路人形座訪問 青空文庫
そんなら彼等は産所(若しくは算所、散所)と云ふ部族に屬してゐるが爲であらうか。
竹内勝太郎 淡路人形座訪問 青空文庫
が、エア・ハウスというのは空中旅客の市内集散所で、もちろんじっさいの「|空の港」はロンドン郊外サレイ州のクロイドンにある。
虹を渡る日 踊る地平線 青空文庫
宿場の遊女を単騎で征伐に行くのはもっとも好むところだが、そのほか毎夜のように邸を抜けだして安衆坊の散所へ出かけ、乞食どもと滓湯酒を飲みわけたり、八条|猪熊で辻君を漁ったり、あげくのはて、鉢叩きや歩き白拍子を邸へ連れこんで乱痴気騒ぎをやらかす。
久生十蘭 無月物語 青空文庫
二人はまた食うあてがなくなり、以前よりいっそうみじめな境涯に堕落し、安衆房の散所で人にいえぬようななりわいをして命をつないでいたが、その冬、国吉は馬宿と喧嘩して殺され、泰博は翌年の春、応天門の外でこれも何者かに斬られて死に、二男と三男は泰文の望みどおりにはやばやと持仏堂下の墓に入った。
久生十蘭 無月物語 青空文庫
東寺の散所法師とか、右の文書に見える小法師の類みなこれで、これらは沙門と賤者の関係を説く場合に詳論したい。
喜田貞吉 長吏名称考 青空文庫