謡風
うたいかぜ
名詞
標準
文例 · 用例
そのとき楽隊が何か民謡風のものをやりはじめました。
— 宮沢賢治 『ポラーノの広場』 青空文庫
詩三篇作つた、民謡風に私の心持をあらはしたのである。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
それに合わせて、非常に甲高な、野原や山なら何処までも徹りそうな男の声が旋律をひっぱって急に調子の迅まる民謡風な歌のひとくさりを謡うと、一斉に手ばたきが入って、ヘイ!
— 宮本百合子 『おもかげ』 青空文庫
若し、後鳥羽院が、至尊風の気稟の上に、真の孤独の境涯を拓かれたとしたら、さうした民謡風な末梢的興味や、新古今の健全な成長身たる玉葉集などにも止つては居なかつたであらう。
— 後期王朝文学史 『女房文学から隠者文学へ』 青空文庫
らくの後姿を見送りながら、煙草の煙を長く吐き出して、民謡風の曲を低く口吟む。
— 岸田國士 『沢氏の二人娘』 青空文庫
その朝、コン吉がこの島中を跳ね廻って買い集めた肉や菓子や、あるいは野菜や乾物や、――これらはタヌのはなはだ飛躍した手腕によって、お伽噺風の羮となり、童謡風の副皿となったが、八匹の悪魔は、このスウプを瞥見するや否や、「これは、鳥貝のスウプでない!
— 八人の小悪魔 『ノンシャラン道中記』 青空文庫
「み空ゆく月読男ゆふさらず目には見れども寄るよしもなし」(巻七・一三七二)、「人言をしげみこちたみ我背子を目には見れども逢ふよしもなし」(巻十二・二九三八)の歌があるが、皆民謡風の軽さで、この御歌ほどの切実なところが無い。
— 斎藤茂吉 『万葉秀歌』 青空文庫
四二六一は異伝で童謡風になっている。
— 斎藤茂吉 『万葉秀歌』 青空文庫