御陰
おかげ
名詞
標準
文例 · 用例
『古事記』には火之迦具土神を生ますに御陰炙かれて崩りましぬ。
— 馬に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
村端まで来て、道の片側に沿って流れている小川にかかった御陰石の橋を見た時、米は此処が最も楽書するのに適していると思った。
— 横光利一 『火』 青空文庫
「もうとっくに如何うか仕て居ますよ、 御陰様で。
— 宮本百合子 『お久美さんと其の周囲』 青空文庫
なお一つには父が枢要の位置に居るということにも御陰を蒙っていたのであろう。
— 内藤鳴雪 『鳴雪自叙伝』 青空文庫
私は御覧の通り立派な者でも何でもないが好い友達があったためにこの夏も御陰で涼しい白地の服を着て赤い衣を着ることだけは免れている。
— 新渡戸稲造 『イエスキリストの友誼』 青空文庫
この御陰徳がいつの世か報い来らぬことの候べき――豊臣は亡び、徳川は衰えるとも、毛利の家は動くことなかるべしと人が噂をするのは、一に隆景公の御陰徳と申しても苦しうござりますまい。
— 不破の関の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
此子を生みますにより、御陰灸かえて、病み臥せり。
— 高木敏雄 『比較神話学』 青空文庫
それから品川の太郎名人のところへ行き、坂尾丹兵衛流というのはどんなものだと聞いてみると、坂尾というのは御陰一刀流の達人で流儀の極意を魚釣りにうつしたのだという。
— 鎌いたち 『顎十郎捕物帳』 青空文庫