疎んずる
うとんずる
動詞-ずる変動詞-他動詞
標準
to shun
文例 · 用例
彼らは僕の母の肉薄に応ずる準備としてまえもって僕を疎んずるような素振を口にも挙動にもけっして示さなかった。
— 夏目漱石 『彼岸過迄』 青空文庫
文学者は、かういふ風にして、国語の使用権を狭められてゐるのみならず、言葉を毛嫌ひすることによつて、実体を疎んずる結果を招いてゐることさへある。
— 岸田國士 『日本に生れた以上は』 青空文庫
その国と国とが、利害を同じくし、主張を等しくしても、人間としての味ひに於て、相軽んじ、相疎んずるならば、永久に、真の味方となることはできません。
— 岸田國士 『国防と文化』 青空文庫
国民は今、何故に支那がかくまで欧米に依存し、われを疎んずる挙に出でたかを、とことんまで突きつめて考へてみなくてはならない時機である。
— 岸田國士 『従軍五十日』 青空文庫
伯父は幾分か眉を顰めてその思慮無きを疎んずる色あれども伯母なる人は親身の姪とてその心根を哀れに思い「今度こそモー直きに帰るよ。
— 春の巻 『食道楽』 青空文庫
これは、必ずしも日本だけでなく、万事に技巧が目立つといふことは、それだけ未熟な証拠、または軽薄な態度として、何処でも心あるものは疎んずるのでありますが、特にわれわれ日本人、その中でもわけて民衆の間では「わざとらしさ」といふことが極度に排斥されるのであります。
— ――力としての文化 第二話 『日本文化の特質』 青空文庫
しかし、お君はムク犬を粗末にするわけではなく、ムク犬もまた主人を疎んずるというわけではありませんでした。
— お銀様の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
一説に曰く、桔梗の方が俄かに公を疎んずるようになったのは、公が最初の約束に背いて則重の嗣子を殺害したのが原因であると。
— 谷崎潤一郎 『武州公秘話』 青空文庫
作例 · 標準
例句