痛痒い
いたがゆい
形容詞
標準
painfully itchy
文例 · 用例
自分を自分から離して、冷やかに眺めて捌き、深く自省に喰い入る痛痒い錐揉みのような火の働き、その火の働きの尖は、物恋うるほど内へ内へと執拗く焼き入れて行き、絶望と希望とが膜一重となっている胸の底に触れたと思ったとき、自分はまた裂けた。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
膝がしらがちくちく痛痒い。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
摺った揉んだの挙句が、小春さんはまた褄を取っているだがね、一度女房にした女が、客商売で出るもんだで、夜がふけてでも見なさいよ、いらいらして、逆気上って、痛痒い処を引掻いたくらいでは埒あかねえで、田にしも隠元豆も地だんだを蹈んで喰噛るだよ。
— 泉鏡花 『みさごの鮨』 青空文庫
笑ひ度いやうな痛痒い鈍痛だけがかすかに残る。
— 岡本かの子 『花は勁し』 青空文庫
もっともわたくしとても、年齢からいってそろ/\人恋しい時代で、心の中にうずく痛痒い情緒につれ、学課の暇には歎きの面持で花畑をさまよったり、遣る瀬ない肩の落し方をして果樹園を縫い歩いたりしないことはありません。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
皮膚と筋肉との間を痛痒い幾百の虫が駆け巡っているような憂鬱感だった。
— 佐左木俊郎 『恐怖城』 青空文庫
さういふ皮膚病に罹つて鹽湯に入ると箆棒に痛痒い。
— 海野十三(佐野昌一) 『南太平洋科學風土記』 青空文庫
彼は癒えきってしまった古創の痕に触わられるような、心持ち痛痒いような感じで、すっかり巷の女になりきってしまって、悪くぶくぶくしている彼女の体を引っ張っているのが物憂かった。
— 徳田秋声 『仮装人物』 青空文庫
作例 · 標準
夕食後、蚊に刺された腕がひどく痛痒くなり、冷たいタオルを当ててしのいだ。
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子供の湿疹がひどく、掻きむしると皮膚がただれて痛痒いと泣き叫ぶ。
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原因不明の発疹が全身に出現し、鏡で見ると赤く盛り上がって痛痒そうだ。
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強烈な日差しを浴びた翌日、背中が赤く火照り、触れるだけで痛痒い。
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