実収入
じつしゅうにゅう
名詞
標準
文例 · 用例
これも不当だから、審査を願って、これは、一万六千百七円、という額になったが、これから、私の実収入を推察するといい、月二千円内外と踏んでいいであろう。
— 直木三十五 『死までを語る』 青空文庫
内閣統計局の統計によると、昭和十五年五月の平均に、金属工業で男三一二円手当賞与一五六円であるけれど、女は一二三円七〇銭手当賞与四一円一〇銭という違いで、実収入額では男の半分、手当賞与では三分の一ということになっている。
— 宮本百合子 『女性の現実』 青空文庫
しかも実収入で半額まで女がこぎつけていることに、日々の努力が決してそれらの女性たちにとってかるいものではないこともまざまざ語られているのである。
— 宮本百合子 『女性の現実』 青空文庫
この金額が一カ年平均五六十万円として、その実収入の総額ははるかに千五百万円を超えるものであった。
— 本庄陸男 『石狩川』 青空文庫
私はこの浅ましい習慣が、小店員に感染してはその父兄に対して相済まぬと考えましたから、当時第一流の菓子店主達に相談してみますと、菓子職人は皆同様であるから、その不当収入を毎日一円と見積れば、実収入月に五十円、彼らとしては相当なものだという話で、まるで店主側でも彼らの悪習慣を公認している様子であります。
— 相馬愛蔵 『私の小売商道』 青空文庫
しかしもし工業資本を巧妙に使用したためにこれらの貨物が著しく低廉になるならば、剰余生産物はそれに比例してそれだけ価値が増大し、そしてその国民の真実収入は事実上増大したことになる。
— AN ESSAY ON THE PRINCIPLE OF POPULATION 『人口論』 青空文庫
税務署の方ではそれを十八万円と更正決定して来ましたが、実収入はとてもそんなにありませんので、異議申請をしました。
— その一〔判官巷を往く〕 『安吾人生案内』 青空文庫
入っては、従四位上少将、高家の筆頭、出でてはすなわち一代の名君、禄は僅かに四千二百石ではあっても、江戸城内における彼の権勢と、領地における実収入は優に四五万石の大名を凌駕していた。
— 尾崎士郎 『本所松坂町』 青空文庫