要部
ようぶ
名詞
標準
文例 · 用例
おもしろいのは、このローラーが全部木製で、その要部となる二つの円筒が直径一センチメートル半ぐらいであったかと思うが、それが片方の端で互いにかみ合って反対に回るようにそこに螺旋溝が深く掘り込まれていた。
— 寺田寅彦 『糸車』 青空文庫
関東大震後に私は首都の枢要部をことごとく地下に埋めてしまうという方法を考えたことがある。
— 寺田寅彦 『地図をながめて』 青空文庫
道教の宗教として成立つてゐる事相の其重要部分は都べて道家には全く無いところの事である、むしろ道教は佛教若くは婆羅門教に似た教相を有してゐる。
— 幸田露伴 『道教に就いて』 青空文庫
これを三官といつて、これは後に至つても此三官が人間の行事の善惡を洞見してゐるものとして道教信仰の教誡的重要部を爲してゐるものである。
— 幸田露伴 『道教に就いて』 青空文庫
だが余りにも個人的な思いばかりを綴った必要部数わずか一冊のラヴノートを、活字で作る術はなかった。
— 富田倫生 『本の未来』 青空文庫
必要部数一冊の本を求める者は、悪筆を呪いながら手書きでのぞむしかないのか。
— 富田倫生 『本の未来』 青空文庫
記者は下にその主要部分を抄出してみたい。
— コナン・ドイル 『臨時急行列車の紛失』 青空文庫
相続者の兄家族は辺鄙にあるその家を離れて、町の要部の静かな住宅地域に開業していたが、どんなにこの妹を愛しているにしても、とかく、世間の噂に上りがちな彼女の行動を悦ぶはずもなかった。
— 徳田秋声 『仮装人物』 青空文庫