芽立ち
めだち
名詞
標準
bud
文例 · 用例
二月だといふのにいろいろなものの芽立ちが南に向いた畦だの崖だのにぞくぞく生えてゐた。
— 萩原朔太郎 『月に吠える』 青空文庫
自我の強い親の監督の下に、いのちが芽立ち損じたこどもによくある、臆病でチロチロした瞳の動き方をしていた。
— 岡本かの子 『母子叙情』 青空文庫
母子の如く往き交ふひろ子との縁の繋がり始まりを今もなほ若蔦の勢よき芽立ちに楽しく顧る為めであらうか。
— 岡本かの子 『蔦の門』 青空文庫
朝陽は靄を抜けて、光をじかに庭に当て始めたためでしょうか、木々の芽立ちの匂いがくん/\あたりに立ち籠めてまいりました。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
しかし眼近かのこれ等の色彩を物の数ともしないように池の渚の草の綾条から、築山の木枝の参差へかけて、満庭の鬱々としてまた媚々たる、ものゝ芽の芽立ちの色の何という嫉たましいまでに美しく人を牽き付けることでしょう。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
さながらに漬物の味見でもするように、異性の性愛の芽立ちから薹立ち迄、又は生なれから本なれへと漁り歩きます。
— 夢野久作 『鼻の表現』 青空文庫
その紛糾も、社会生活の諸要素が、ゆたかな雨とゆたかな日光とにぬくめられて、一時にその芽立ちに勢立つ緑濃き眺めと云うよりは、寧ろ、もっと力学的な或はシーソー風なもので、風俗の上に現れるあの面は、関係として見ると、その面の裏であると云えるように思う。
— ――現代風俗の解剖―― 『風俗の感受性』 青空文庫
七つ八つの子供から二十を越したぐらいの男や女の子が、様々の表情と風采とをもつ勤人たちの波に混って、楡の芽立ちかけた横通りを来るのである。
— 宮本百合子 『新入生』 青空文庫
作例 · 標準
桜の木に小さな芽立ちが見られ、もうすぐ開花するだろう。
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冬を越した植物から、力強い芽立ちが次々と現れる。
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ああ、この芽立ちを見ていると、新しい生命の息吹を感じるね。
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