蚕糸
さんし
名詞
標準
silk thread
文例 · 用例
いつものように黄昏の軒をうろつく、嘉吉|奴を引捉え、確と親元へ預け置いたは、屋根から天蚕糸に鉤をかけて、行燈を釣らせぬ分別。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫
綸、天蚕糸など異りたること無し。
— 幸田露伴 『鼠頭魚釣り』 青空文庫
このことに関係があるかどうか私は知らないが、華中蚕糸のような大会社に対する現地の人々の非難は、充分考慮に入れなければなるまい。
— 豊島与志雄 『中支生活者』 青空文庫
人間の疵口を縫うには先年まで猫の皮から製した糸を使ったが陸軍の発明で今では天蚕糸の精製したものを使う。
— 春の巻 『食道楽』 青空文庫
天蚕糸は直きに溶けてしまうから糸を引抜く世話がない。
— 春の巻 『食道楽』 青空文庫
九 その日、小諸町から善光寺街道へ路をとって、途中でみつけた蚕糸組合や郵便局へまで、拙い俳句の恥をさらしながら上田町を過ぎた。
— 佐藤垢石 『酒徒漂泊』 青空文庫
実にわが桑圃ならびに蚕糸の産出高は左のごとしとなす。
— 徳富蘇峰 『将来の日本』 青空文庫
正ちゃんが心からかいこをかわいがっていることがわかったので、お姉さんもいじらしくなって、「私、蚕糸試験所へいっておねがいして、一|匹もらってきてあげるわ。
— 小川未明 『正ちゃんとおかいこ』 青空文庫
作例 · 標準
この地域は、昔から養蚕が盛んで、良質な蚕糸の産地として知られている。
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蚕糸から作られる絹は、その滑らかな肌触りで人々を魅了する。
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明治時代、日本の蚕糸は主要な輸出品の一つだった。
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