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憎げ

にくげ
形容動詞名詞
1
標準
hateful
文例 · 用例
人を人ともおもはぬ、殆憎げなる栗うり、やさしくいとほしげなるすみれうり、いづれも群ゐる人の間を分けて、座敷の真中、帳場の前あたりまで来し頃、そこに休みゐたる大学々生らしき男の連れたる、英吉利種の大狗、いままで腹這ひてゐたりしが、身を起して、背をくぼめ、四足を伸ばし、栗箱に鼻さし入れつ。
森鴎外 うたかたの記 青空文庫
おととい来るといいわッ」 面憎げに罵り棄てると、この上の応対も面倒と言わぬばかりに、ピタリ物見の窓をしめ切りました。
京へ上った退屈男 旗本退屈男 第四話 青空文庫
この日の夕飯は食堂のも日本料理なれば彼処へ出で給へとの人の言葉を反くも少し憎げなりと思ひ候ふうへ、物|好き心も進み居り候ひけん、私は船に入り候うて後初めての洋装を致して下へ参り候。
與謝野寛、與謝野晶子 巴里より 青空文庫
去年までは花皆がおのが香と温気とに呼吸ぐるしきまでに酔ひつゝ、額重く汗ばみしを、今、温室は荒れたり、何処よりか入りけん、憎げなる虻一つ昼の光に唸るのみ。
與謝野晶子 晶子詩篇全集拾遺 青空文庫
「ふうむ薪でも割ってくれれば好いけれど、手前にはそれも出来まい」と憎げに百姓はいった。
レオニイド・アンドレイエフ Leonid Andrejew 青空文庫
油断を見すました大敵、しかし憎げのないひょうきん者め、前足を縮めて身構えをしたが、そら、飛びかかッた,蝶は飛び退いたが、あわてて、狼狽て、地下をひらひらと飛び廻わッていた,が、あわや「コロ」の爪にかかりそうになッた。
矢崎嵯峨の舎 初恋 青空文庫
その言いようの憎げなことは今思い出してもぞっとする位。
河口慧海 チベット旅行記 青空文庫
そして今公園の入口に這入って行く唱歌会員の二人を、さも憎げに見送っている。
シュニッツレル Arthur Schnitzler みれん 青空文庫
作例 · 標準
彼は別れ際に、こちらを憎げな目で見つめて立ち去っていった。
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あの人はいつも憎げなことばかり口にするので、周囲から敬遠されている。
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鏡に映った自分の顔が、あまりにも憎げで醜く感じられ、思わず目を逸らした。
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