竹矢
たけや
名詞
標準
文例 · 用例
そこには、刑場らしい、かまえも、竹矢来も、何もなかった。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
それについて毎々議論の出ることは、ここに一定の場所を定め、竹矢来などを結いまわして仇討の勝負をさせる。
— 岡本綺堂 『かたき討雑感』 青空文庫
しかし芝居や講談にあるような、竹矢来結いまわしのかたき討などは実際めったになかったであろう。
— 岡本綺堂 『かたき討雑感』 青空文庫
小石の多い川原に竹矢来が作られている。
— 菊池寛 『義民甚兵衛』 青空文庫
また刑場の四方には竹矢来を結って、すこしの隙もないようにしてあった。
— 田中貢太郎 『幻術』 青空文庫
当日の模様、物珍らしきまゝに、われも竹矢来の外の群集に打ちまじりて見物するに、今しも丸山一の大家、初花楼の太夫職にして、初花といふ今年十六の全盛なる少女が、厳めしき検視の役人の前にて踏絵を踏む処なりとて人々、息も吐きあへず見守り居る体なり。
— 夢野久作 『白くれない』 青空文庫
母しやま/\と悲鳴を揚げつゝ竹矢来の外へ引かれ行けば、並居る役人も其の後よりゾロ/\と引上げ行く模様、今日の調べはたゞ初花太夫一人の為めなりし体裁なり。
— 夢野久作 『白くれない』 青空文庫
芝居講談だと悉く竹矢来を結び廻すが、あれは犯罪人の不穏な連中に対して万一の事を思ったからで、敵討の方は大抵「行馬を廻す」と云って杭を打った。
— 直木三十五 『相馬の仇討』 青空文庫