裏白
うらじろ異読 ウラジロ
名詞
標準
Gleichenia japonica (species of fern with white-backed leaves)
文例 · 用例
ある家庭で歳末に令嬢二人母君から輪飾りに裏白とゆずり葉と御幣を結び付ける仕事を命ぜられて珍しく神妙にめったにはしない「うちの用」をしていた。
— 寺田寅彦 『雑記帳より(1)』 青空文庫
裏白やゆずり葉を輪の表に縛り付けるか裏につけるかを議論していた。
— 寺田寅彦 『雑記帳より(1)』 青空文庫
で、ここへ来た時……前途山の下から、頬被りした脊の高い草鞋ばきの親仁が、柄の長い鎌を片手に、水だか酒だか、縄からげの一升罎をぶら下げたのが、てくりてくりと、畷を伝い、松茸の香を芬とさせて、蛇の茣蓙と称うる、裏白の葉を堆く装った大籠を背負ったのを、一ツゆすって通過ぎた。
— 泉鏡花 『みさごの鮨』 青空文庫
が、朱鷺色衣に裏白きは、神の前なる薄紅梅、涙に濡らすは勿体ない。
— 泉鏡花 『南地心中』 青空文庫
芝茸と稱へて、笠薄樺に、裏白なる、小さな茸の、山近く谷淺きあたりにも群生して、子供にも就中これが容易き獲ものなるべし。
— 泉鏡花 『寸情風土記』 青空文庫
おそらく一丈にも近いだろうと思われる樺太蕗のすばらしい高さ、その紅い線の通った六角形の太茎、裏白の、しかも緑の表面の、八月の日光を透かす夕立のような反射。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
そこは小さな鍛冶屋の工場で、※の火がかんかんおこっている傍に、銀のような裏白な髪をした老婆がいた。
— 田中貢太郎 『馬の顔』 青空文庫
卓子台の上に、一尺四五寸まわり白木の箱を、清らかな奉書包、水引を装って、一羽、紫の裏白蝶を折った形の、珍らしい熨斗を添えたのが、塵も置かず、据えてある。
— 泉鏡花 『菊あわせ』 青空文庫
標準
white underside