幻辞.com

捻倒

捻倒
名詞
1
標準
文例 · 用例
」 と泣くのが、身體が縁側へ橋に反つて、其のまゝ納戸の絲車の上へ、眞綿を挫いだやうに捻倒されたのを、松原から伸上つて、菜畠越に、遠くで見て、舌を吐いて、霞がくれの鼻唄で、志す都へ振出しの、瓜井戸の宿へ急いだ。
泉鏡太郎 一席話 青空文庫
勝てば怒られる、わざと負けるのは軽薄でもあり心外でもある、と惑わぬことは無かったろうが、そこは人の魂の沸り立って居る代である、左馬允は思い切って大力を出してとうとう氏郷を捻倒した。
幸田露伴 蒲生氏郷 青空文庫
あれと云う間に、孱弱い冬子は落葉の上に捻倒されると、お葉は乗し掛って其の庇髪を掴んだ。
岡本綺堂 飛騨の怪談 青空文庫
もう放せと言つたら」 用捨もあらず宮は捻倒されて、落花の狼藉と起き敢へぬ間に貫一は出行く。
尾崎紅葉 金色夜叉 青空文庫