男盛り
おとこざかり
名詞
標準
prime of manhood
文例 · 用例
では、彼は、あるか無きかの如き陰性なお辻一人に満足し切つて、彼の男盛りの何十年を過して来たか。
— 岡本かの子 『老主の一時期』 青空文庫
夫婦が仲良くすると、あたら男盛りも、腕の力が抜ける、とおっしゃった。
— 太宰治 『新釈諸国噺』 青空文庫
金兵衛は男盛りの独身者であるが、お藤はもう五十を越えている。
— 津の国屋 『半七捕物帳』 青空文庫
三十一の男盛りで身の丈は五尺六、七寸もあろう。
— 岡本綺堂 『籠釣瓶』 青空文庫
「向柳原はいい男だからね」「姐さんより年下だろう」「ふたつ違いだから二十歳さ」「色男盛りだな」と、豊は羨ましそうに言った。
— 岡本綺堂 『両国の秋』 青空文庫
当時の欧化熱の急先鋒たる公伊藤、侯井上はその頃マダ壮齢の男盛りだったから、啻だ国家のための政策ばかりでもなくて、男女の因襲の垣を撤した欧俗社交がテンと面白くて堪らなかったのだろう。
— ――新文学の曙光―― 『四十年前』 青空文庫
しかも、それでいてこの変り者は、もう三十四歳という男盛りであるのに、いち人の妻妾すらも蓄えていないのでしたから、何びとが寝起きの介抱、乃至は身の廻りの世話をするか、甚だそれが気にかかることでしたが、天はなかなか洒落た造物主です、いともうれしい事に、この変り者はいち人の妹を与えられているのでした。
— 旗本退屈男 『旗本退屈男 第一話』 青空文庫
叱った声のけたたましさから察すると、恐らく四十か五十位のまだ充分この世に未練のありそうな男盛りだろうと思われたのに、もう九十近い痩躯鶴のごとき灰汁の抜けた老体なのでした。
— 日光に現れた退屈男 『旗本退屈男 第八話』 青空文庫
作例 · 標準
例句