茶屋小屋
ちゃやこや
名詞
標準
文例 · 用例
小児に飴菓子を売って一手踊ったり、唄ったり、と同じ格で、ものは違っても家業の愛想――盛場の吉原にさえ、茶屋小屋のおかっぱお莨盆に飴を売って、爺やあっち、婆やこっち、おんじゃらこっちりこ、ぱあぱあと、鳴物入で鮹とおかめの小人形を踊らせた、おん爺があったとか。
— 泉鏡花 『唄立山心中一曲』 青空文庫
電信局としてある…… 茶屋小屋、出茶屋の姉さんじゃあねえ。
— 泉鏡花 『唄立山心中一曲』 青空文庫
手代になって、羽織を許される羽織手代になって、交際いや仕入れ代価の棒先きを切る金で、茶屋小屋の酒が飲めるようになって、遊里にも出入りをし、女に不自由はなくなったが、自分に取っては女は中途半端なものに感じられた。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
」と茶屋小屋で女中が云う。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
一體は、すぐにも燒いて了ふ筈なんですが、生憎、何處の停車場にも暖爐の無い時分、茶屋小屋の火鉢で香はすと、裂いた一端も燒切らないうちに、嗅ぎつけられて、怪しまれて、それが因で事の破滅に成りさうで、危險で不可い。
— 泉鏡太郎 『艶書』 青空文庫
神田の兄哥、深川の親方が本郷へ来て旅籠を取る数ではないから、家業はそれっきりである上に、俳優狂を始めて茶屋小屋|入をする、角力取、芸人を引張込んで雲井を吹かす、酒を飲む、骨牌を弄ぶ、爪弾を遣る、洗髪の意気な半纏着で、晩方からふいと家を出ては帰らないという風。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
そして儲けた金で茶屋小屋入りをした。
— 徳田秋声 『足迹』 青空文庫
多寡が茶屋小屋の女中ではないか。
— 岡本綺堂 『両国の秋』 青空文庫