体付き
からだつき
名詞
標準
文例 · 用例
彼女はロンドンの大抵の女のように痩せて堅そうな体付きをして居るが、腰の短な細いくびれから臀部の円く膨れた辺りにスマートな女らしさをしっかりと保って居る。
— 岡本かの子 『決闘場』 青空文庫
カルロ・ナイン嬢は正にその後者の方で、全体に小柄の方であるが、心持|玉子形をした拉典系統の顔の輪廓と、端麗花を欺く眼鼻立ちと、希臘の古彫刻そのままの恰好のいい頸すじと、気高くしなやかな身体付きとは、人種と男女と老若の差別を問わず、満場を恍惚たらしむる資格を十分に持っている。
— 夢野久作 『暗黒公使』 青空文庫
電車の旗振りの方は旗でさしまねくのだから、あまり眼には立たぬが、交通巡査は大抵白い手袋をはめて、手ぶらで交通を支配するのだから、その身体付きや手よう、眼ように自然と個性があらわれていて、小学生なぞが遠くから真似しているのをよく見受ける。
— 夢野久作 『街頭から見た新東京の裏面』 青空文庫
が、その中では真ん中にいる、体付きのきゃしゃな一人の武士が、どうやら一番未熟らしい。
— 国枝史郎 『怪しの館』 青空文庫
催眠術かも知れないが、とにかく一種の法力で、人間の心や体付きまで獣類に一変させるのだよ。
— 国枝史郎 『沙漠の古都』 青空文庫
あんな素晴らしい美人がですね、モデル台の上へ立ってくれたら、自然とブラシだって動きますよ」「美人美人と云うけれど、君の言葉を聞いていれば、美人は面紗に隠れていて、顔を見せないって云うじゃないか」「顔は一度も見ませんけれど、美人であるということはその体付きで解ります。
— 国枝史郎 『沙漠の古都』 青空文庫
何でも祖父の代までは由緒ある武士であったという話と、頭こそクサだらけだが、なかなか丈夫そうな体付きと素速しこい眼付きが、イレンカトムの心を引いた。
— 宮本百合子 『風に乗って来るコロポックル』 青空文庫
玄関は真暗なので、身体付きも分らないが「どうも失礼致しました。
— 中谷宇吉郎 『I駅の一夜』 青空文庫