返歌
へんか
名詞
標準
ode in reply
文例 · 用例
貞盛の妻は恩を喜んで、よそにても花の匂の散り来れば吾が身わびしとおもほえぬかな、と返歌した。
— 幸田露伴 『平将門』 青空文庫
ところが相手の女もまだ若くて、中々赤染右衛門の代作の手はしの利いている歌に返歌は出来なかったが、幸に其の姉分に和泉式部という偉い女歌人があったから、それに頼んで答をして貰った。
— 幸田露伴 『連環記』 青空文庫
恋い慕うものならば、馬士でも船頭でも、われら坊主でも、無下に振切って邪険にはしそうもない、仮令恋はかなえぬまでも、然るべき返歌はありそうな。
— 泉鏡花 『春昼』 青空文庫
ところが、ひとり、庄屋の娘で、楓というのが、歌のたしなみがあって、返歌をしたのが切っ掛けで、やがてねんごろめいて、今宵の氏神詣りにも、佐助は楓を連れ出していたのだ。
— 織田作之助 『猿飛佐助』 青空文庫
結びつる心も深き元結ひに濃き紫の色しあせずば と返歌を奏上してから大臣は、清涼殿の正面の階段を下がって拝礼をした。
— 桐壺 『源氏物語』 青空文庫
何の口実なんだか』と言うか言わないうちに走って来ますと、あとから人を追いかけさせて返歌をくれました。
— 帚木 『源氏物語』 青空文庫
歌|詠みだといわれている人が、あまりに歌にとらわれて、むずかしい故事なんかを歌の中へ入れておいて、そんな相手になっている暇のない時などに詠みかけてよこされるのはいやになってしまうことです、返歌をせねば礼儀でなし、またようしないでいては恥だし困ってしまいますね。
— 帚木 『源氏物語』 青空文庫
贈り物の使いは帰ってしまったが、そのあとで空蝉は小君を使いにして小袿の返歌だけをした。
— 夕顔 『源氏物語』 青空文庫
作例 · 標準
宮中の歌会で帝から素晴らしい和歌を賜り、彼は恐縮しながらも急いで返歌を詠んだ。
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百人一首には、かつての恋人から送られた歌に対する、切ない思いが込められた返歌が含まれている。
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彼女からの手紙に添えられていた秋の歌に、私は紅葉を詠み込んだ返歌を書いてポストに入れた。
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